皆様こんにちは。
店舗スタッフの早川です。
本日ご紹介しますお時計は、PATEK PHILIPPE パテック・フィリップ ノーチラス トラベルタイム クロノグラフRef.5990/1A-001で御座います。
パテック・フィリップ ノーチラス トラベルタイム クロノグラフRef.5990/1A-001
https://www.gmt-j.com/item/3717010098619
いつでも大人気で品薄のノーチラスは、誕生30周年を迎えた2006年にフルモデルチェンジがなされています。
ここで軽く、現在のノーチラスシリーズのラインナップをおさらいさせて頂きます。
2006年当時のラインナップは3針のRef.5711、プチコンのRef.5712、クロノグラフのRef.5980の3種類が用意されておりました。
2010年に年次カレンダーのRef.5726が追加され、本日ご紹介のRef.5990トラベルタイム クロノグラフは2014年発表のモデルとなります。
そして2018年にはパーペチュアルカレンダー搭載のRef.5740といった具合に、偶然なのか4年毎にNEWモデルが発表されています。
すると次なる新機軸は2022年なのでしょうか。
ここでお話を本日の主役Ref.5990に戻したいと思います。
誤解を恐れずに申し上げると、フェイスに華やかな印象はあまりありません。
メカメカしい、質実剛健といった印象です。
同じようなグレーベースの文字盤が採用されているプチコンのWGモデルや年次カレンダーモデルには、ムーンフェイズによるディスクやカレンダー等に部分的な差し色が使われているのに対して、モノクロで統一された非常にスッキリとした精悍な顔つきです。
ノーチラスシリーズはケース厚で2種に大別することが出来ます。
極薄でいずれも8mm台のRef.5711 Ref.5712 Ref.5740と、11mm以上のRef.5726 Ref.5980 Ref.5990です。
フルローターに垂直クラッチ機構をもったクロノグラフムーブメントであるCal.28-520に、トラベルタイムのモジュールを積んだこちらはムーブメント厚だけで約7mmあるため、ケース厚は12.53mmとなりノーチラス最厚モデルです。
ジェンタが追求した着け心地の良さを実現するデザインという意味では、ケースとブレスの薄さの両方を手首で体感できますのは、8mm台の薄型グループだと思われがちです。
しかし、横から見ると分かるように、例えばRef.5711ではブレスレットの各駒の厚みがすべて均一なのに対して、Ref.5990はケースの厚みとのバランスを取るためにケース本体に向かって少しずつ駒が厚くなっていくのが分かります。
これにより手首の上で時計本体が安定し抜群の着け心地を維持しています。
通常、クロノグラフを搭載している時計の多くはスモールセコンド形式で秒針を有していますが、この時計に関しては秒針を持ちません。
しかしクロノグラフ機構を秒針として利用する事が可能となっています。
パテックが誇る最先端のクロノグラフキャリバーCal.CH28-520の垂直クラッチが優れもので、クロノグラフ作動時のエネルギーロスがほとんど無い為、クロノグラフ秒針を回しっ放しにして、通常秒針として使用する事が出来るのです。
その秒針運針時にフライバックを使って秒針をリセットさせれば簡単に秒単位での時刻合わせも可能となります。
またこれはあまり知られていないかもしれませんが、Ref.5990は他のノーチラスとケースの構造が決定的に異なっています。
Ref.5711を始めほとんどのノーチラスは、ねじ込み式でトランスパレントバック仕様の裏蓋、本体を構成するケース、このケースと耳部分で噛み合ってビス留めされたベゼルの3ピース構造となっています。
Ref.5990とほぼ同じ12mm強のケース厚をもつ同系列のクロノグラフキャリバーCal.CH28-520を積むRef.5980でさえもこのスタイルは変わりません。
そしてベゼルとミドルケースの隙間には黒い防水パッキンが確認できます。
ところがRef.5990では、2つのボタンを9時側にある耳の部分にレイアウトするデザインに仕上げられているため、必然的にヒンジ(耳)を利用したケースとベゼルの固定が不可能となります。
そこで3時のリューズ側のヒンジ(耳)部分はベゼルではなく、ケース側に成形される複雑な構造となり、2つのクロノグラフプッシュボタンもヒンジ(耳)寄りに配置されており、前述の黒いパッキンも見えずよりエレガントなノーチラスとなっているのです。
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