1970年代、時計史において、特別な意味を持つ時代です。
オーデマ ピゲのロイヤルオークやパテック フィリップのノーチラスが産声を上げ、『ラグジュアリー・スポーツ』という概念が確立されました。
そんな当時の空気感を、ドイツ的な解釈で現代に蘇らせたのが、こちらの腕時計です。
GLASHUTTE ORIGINAL グラスヒュッテ オリジナル セブンティーズ クロノグラフ パノラマデイト 1-37-02-08-02-70
◆「薄さ」を追わない。あえて選んだ「重厚な塊感」
昨今のラグスポは、ジェンタデザインに端を発する「薄く、シャープで、エレガントな造形」のイメージが色濃く浸透しています。
しかし、この『セブンティーズ』は、その類ではありません。
一見して目を引くのは、テレビスクリーンを彷彿とさせるスクエアケース。
そして、手にした瞬間に伝わる14.1mmという確かな「厚み」です。
ランゲ&ゾーネやグラスヒュッテ・オリジナルの他のモデルにも共通するように、ドイツの時計作りは「華奢な装飾」よりも「機構の堅牢性と誠実さ」を優先する傾向があります。
「中身が詰まっているからこその厚み」を感じさせるのが、ドイツ時計らしい潔さです。
◆搭載ムーブメントについて
裏からは内蔵されているムーブメントを確認することができます。
搭載されているのは自社製Cal.37-02。
大判のプレートの隙間に鎮座しているのが、クロノグラフの制御を司るコラムホイールです。
プッシュボタンを押した瞬間、このホイールがカチリと回転し、複雑なレバー類が連動する。
そのメカニカルな動きを肉眼で愉しめるのは、時計好きにとって至福の瞬間です。
◆「マニュファクチュール」の純度、その極致
グラスヒュッテ・オリジナルの一番の強みは、驚異的な内製率です。
スイスの有名ブランドでさえ文字盤やケースを外部専門メーカーに頼ることが珍しくない中、グラスヒュッテ・オリジナルは、時計の「顔」である文字盤まで自社で製造しています。
ドイツのフォルツハイムにある自社専用の文字盤工場。
ここで生み出される「ガルバニックブルー」の文字盤は、単なる着色とは一線を画す、工芸品としての奥行きを持っています。
繊細なサンレイ仕上げは、光の角度によって深いネイビーから鮮やかなブルーへと、ドラマチックに表情を変えます。
6時位置にある2枚の日付ディスク。
『パノラマ・デイト』と呼ばれ、グラスヒュッテ・オリジナルが特許を取得している技術です。
これも自社製だからこそ、ディスクの間に段差がなく、まるで一枚の板に数字が並んでいるかのような完璧な視認性を実現しています。
◆まとめ
いかがでしたでしょうか。
王道のラグスポが「洗練されたスタイル」を売るなら、このセブンティーズは「職人の意地と伝統」を売る時計です。
1970年代の自由なデザイン。
ドイツ時計らしい剛健な厚み。
そして、文字盤の細部まで自社で作り込むという狂気的なまでのこだわり。
流行の「薄くて軽い」ラグスポにどこか物足りなさを感じているなら、この「中身の詰まった」一軍を手に取ってみてください。
その厚みこそが、グラスヒュッテの誇りの証であることに気づくはずです。
▼今回ご紹介した腕時計
GLASHUTTE ORIGINAL グラスヒュッテ オリジナル セブンティーズ クロノグラフ パノラマデイト 1-37-02-08-02-70
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