当ブログをご覧の皆様こんにちは。
新作発表で皆様の記憶に残った色はございますか。去年と今年の新作発表では例年に無いほど、緑色(グリーンカラー)の腕時計が各ブランドから発表されました。
なぜこんなに緑色が発表されたのか、調べてみるとコロナによるヨーロッパの大規模な外出禁止要請で自然への憧れが募ったためや、中国市場で好まれるカラーリングだからなど色々な意見が出てきて面白いです。
そもそも“緑”ってどんな色なのか、皆様ご存知でしょうか。
緑は光の三原色の1つで、青と黄色の絵の具を混ぜるとできる色です。信号機の緑色を青と呼ぶように、日本では緑は青の一種として、植物の色として長年親しまれてきました。
冠位十二階という懐かしい言葉を覚えていらっしゃいますでしょうか。聖徳太子が定めた色によって朝廷内の階級を分けた制度です。
1番偉いのは紫、次いで青、赤、黄、白、黒…となっています。緑色が無いのにお気づきでしょうか。
緑色を作るのは色の中でも1番難しく、植物のような綺麗な緑というのが長年作ることが出来なかったのです。
これは海外でも同じで、長年綺麗な緑を生み出せなかったところ、ナポレオンが活躍した19世紀に初めて植物のように美しい緑色が誕生します。
この頃の絵画を見ると、緑色の壁紙がよく出てくるので、当時の流行具合がわかります。
しかし、この時代に流行した緑色には有毒のヒ素が多く含まれており、緑のドレスを着た女性が倒れたり、イギリスではこの壁紙が流行した時期の死者や病気の人が増えたりなどが見られました。ナポレオンも好んでこの色を使用していたため、彼の死因の1つにもあげられています。
この事もあり、また人々から緑という色は欲しくても手に入らない特別な存在となります。
その後、安全で美しい緑色が発見され、次第に私達の生活に溶け込み、緑=特別な色という感覚が今では無くなってきました。
ただ、機械式時計において、ダイヤルに絶妙なグリーンカラーを施すのはまだまだ高い技術がいることだったようで、今年になり各ブランドが足並みを揃え、研究したそれぞれの美しい緑を発表したのかなと感じます。
個人的には定番のブラック、ホワイト、シルバーを除き、ブルーの次に使いやすいカラーかなと思います。ファッションの組み合わせが難しそうに感じますが、モノトーンはもちろん、ブルー系、ブラウン系との相性も良いので、アクセントとして楽しめそうです。
グリーンカラーダイヤルで外せないのはロレックス。
ROLEX ロレックス オイスターパーペチュアル 41 124300 グリーン
ROLEX ロレックス サブマリーナー デイト 116610LV
オイスターパーペチュアルはラッカー仕上げでマットな味わい、サブマリーナーはサンレイ仕上げでベゼルのマットな質感との対比が楽しめる仕上がりです。
IWC インターナショナルウォッチカンパニー ポルトギーゼ クロノグラフ IW371615 グリーン
サンレイ仕上げの深いグリーンが魅力のポルトギーゼ。ホワイトダイヤルやブルーダイヤルとはまた違った印象が楽しめます。
TAG HEUER タグ・ホイヤー カレラ キャリバー ホイヤー02 スポーツクロノグラフ CBN2A10.BA0643
先にご紹介した2つのブランドよりも落ち着いたオリーブグリーンの渋いダイヤルがかっこいいです。
中々手が出しにくかったグリーンダイヤルも、たくさんのカラーが展開され始めたこともあり定番となる日も近そうです。緑の次に研究しがいのあるカラーとして、紫もそのうち色々と出てきそうな予感がするのですがどうなるのでしょうか。早くも来年以降の新作発表が楽しみになってきています。
2021年新作も随時入荷予定ですので、ぜひサイトをチェックしてみてください。