パテック・フィリップは、世界最高のウォッチメゾンと名高い名門です。
ノーチラスやアクアノート、グランドコンプリケーションモデルは大変高額ですが、ドレスウォッチ「カラトラバ」であれば比較的手の届く価格と言えるでしょう。
今回はそんなカラトラバから、ベゼル部分のクル・ド・パリ装飾が美しい「カラトラバ 3602G」についてご紹介いたします。
■ クル・ド・パリが象徴する“カラトラバの個性”
PATEK PHILIPPE パテック・フィリップ カラトラバ 3602G
細かなピラミッド状のギョーシェが光を反射し、強すぎない輝きを生み出すことで、ドレスウォッチに上品なアクセントを加えています。
伝統的な「カラトラバ 96」とはひと味違うデザインで、シンプルなドレスウォッチでありながら控えめな華やかさが感じられるのではないでしょうか。
また、3602Gは全体のケースフォルムが非常に端正で、ケース厚も抑えられているため袖口への収まりが格別。
フォーマルシーンからドレススタイルまで、タイムレスに活躍する完成度の高いデザインです。
■ カラトラバでは極めて珍しい「Cal.28-255C」
そしてこの「カラトラバ 3602」で最も注目すべきポイントは、搭載された自動巻きムーブメント「Cal.28-255C 」です。
これは歴史的傑作と名高い「ジャガールクルト Cal.920」をパテックフィリップがモディファイしたものであり、愛好家から極めて高く評価されています。
AUDEMARS PIGUET オーデマ・ピゲ ロイヤルオーク ジャンボ 5402ST
「Cal.920」は、パテックフィリップの初代ノーチラス、オーデマピゲの初代ロイヤルオーク、ヴァシュロンコンスタンタンのシャンベランなどに搭載されていました。
世界三大ブランド専用の自動巻きムーブメントであり、古典的な設計ながら、ルビーベアリングやスイッチングロッカーをはじめとする工夫により、世界最薄のセンターロータームーブメントとして時計史に君臨しています。
パテックフィリップが改良した「Cal.28-255C」は、「Cal.920」よりもわずかに0.1mm厚みが増しています。
巻き上げ効率が高く、精度も良好な「Cal.920」ですが、薄型ゆえに繊細な扱いが要求されるムーブメントだったため、パテックフィリップはより堅牢で実用的なムーブメントを目指したのではないでしょうか。
最薄ムーブメントの厚みが増してしまうのは心苦しいところではあったでしょうが、実際に使用することを考慮して全てのモデルを設計するパテックフィリップらしい改良と言えるでしょう。
■ “見せない贅沢”という美学
それでもムーブメントの厚さは日付表示付きでわずか3.15mmであり、「3602」自体も手巻き時計と見間違えるほどの薄さです。
ケースバックから内部が見えない点は残念ですが、最高峰のムーブメントを敢えて見せないというのは、世界最高のウォッチメゾン「パテックフィリップ」の余裕と格式さえ感じさせます。
■ 一見シンプル、しかし極めて“通好み”
一見するとシンプルなドレスウォッチの「3602」ですが、「Cal.28-255C」を搭載しているのはカラトラバとして相当に珍しい仕様です。
しかし、カラトラバとしては極めて珍しい「Cal.28-255C」を搭載したモデルであり、同年代のパテックの中でも特別な存在です。
カラトラバの端正さと、ヴィンテージスポーツのDNAを受け継ぐムーブメントが共存しているという点で、「普通のパテックフィリップでは満足できない愛好家」にこそふさわしい一本です。
希少性、歴史性、美しさ、実用性のバランスが驚くほど高く、知るほど欲しくなる魅惑のモデルと言えるでしょう。
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PATEK PHILIPPE パテック・フィリップ カラトラバ 3602G
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それでは、素敵な時計ライフをお過ごしください。
written by GMTスタッフ
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