こんにちは、今日は当店の店名にもなっているGMT機能の付いた時計をご紹介いたします。
GMT機能とは一つの時計で複数の異なる時間帯を表示できる機能です。
海外旅行などの際に日本の時間と旅先の現地時間を設定しておけば、時差の計算をしなくても直感的に二つの時間帯を知ることが出来ます。
一口でGMTといっても、時計によって表示方法や操作方法が異なっています。
実際にいくつかの時計を見てみましょう。
１． ホームタイムが24時間表示
GMT針はホームタイムを表し、その表示方法が24時間表示になっているタイプ。
代表的なモデルはこちら、
ROLEX GMTマスター II 126710BLRO
いわずと知れたGMTモデルの代表格。
名前からしてGMTマスターですからGMT機能搭載モデルというと真っ先にこのモデルを思い浮かべる方も多いと思います。
赤い針がGMT針となりホームタイムを表します。この針は24時間で一周します。
この針が指している24時間表示のインデックスの数字がホームタイムとなり、この場合はホームタイム(日本時間)が8時8分と読みます。
ローカルタイム(海外の時間)は画像では午前か午後か判断できませんが10時8分又は22時8分となります。
時刻の設定方法は、ねじ込み式のリューズロックを解除し、リューズを一番外まで引き、通常の時計と同じように時間を合わせますが、この時に合わせる針は長針と秒針、そして赤いGMT針(ホームタイム)を現在時刻に合わせます。
この時、短針(ローカルタイム)がずれていても問題ありません。
その後リューズを1段戻し、リューズを回すと短針だけが1時間ずつ動くので希望の時間に設定します。
カレンダーも短針に連動して動きます。
海外に行かれた時にはリューズを1段引き出し時差の分だけ短針を進める、または戻すだけで設定が完了します。
例えば日本からロンドンへ向かう場合、時差はロンドンが日本に対して9時間の遅れとなりますので、短針を9時間分戻せば現地ロンドンの時間と日付に簡単に変更が出来ます。
このタイプのGMTは海外によく行かれる方にお勧めです。
ローカルタイムの設定も簡単で、ホームタイムが24時間表記なので海外に行っているときに日本へ連絡を取るときなど、相手方に電話をしても、よい時間帯かどうか一目で確認することが出来ます。
ロレックスのGMTマスターの他にこの方式の設定方法を採用しているのはオメガプラネットオーシャンGMTなどがあります。
オメガ プラネットオーシャン 600M コーアクシャル マスタークロノメーターGMT 215.30.44.22.01.001
２． ローカルタイムが24時間表示
見た目はGMTマスターと同じ表示方法ですが、設定方法が異なります。
リューズを1段引いたときに短針ではなく24時間針が動くタイプです。
例えばこちら、ブライトリング ナビタイマー1 クロノグラフ GMT46 ブラック A242B-2NP
このタイプは、GMTマスターとは逆に海外の時間が24時間表記でわかるのでご自身は日本いて海外の時間を知りたいという方にお勧めです。
海外の取引先がある方やご家族がお住まいの方は重宝すると思います。
このタイプはETA製ムーブメントを搭載したモデルに多く見られます。
３．ホームタイム・ローカルタイムともに12時間表示
このタイプは短針・GMT針ともに12時間表示なので、もう一つの時間帯の昼夜は判別できませんが、GMT機能が必要ない場合は短針とGMT針を重ねることができるためGMT機能が付いていながら、シンプルなデザインにすることが出来ます。
例えばこちら、パネライ ルミノール GMT 44ｍｍ トゥットネロ PAM01438
画像では短針とGMT針が別になっていますが、同じ事項に設定するとGMT針が短針の下に潜り込むので一見、3針モデルと見分けがつきません。
GMT機能は欲しいが常用はしない方にお勧めです。
また、12時間表示のモデルでも別に24時間が判別できる針を用意しているモデルもございます。
パネライ ルミノール ドゥエ ３デイズ GMT パワーリザーブ オートマチック アッチャイオ PAM00944
画像の9時側のスモールセコンドですがよく見ると針が2本ついており15秒と45秒のインデックスのところには「am」と「pm」と表記されています。
画像の40秒あたりにある3角形の針がGMT針に連動して動き、ローカルタイムの午前午後の判別を容易にしています。
このモデルではリューズ一段引きで短針が動きます。
GMT機能が必要ないときには短針に重ねてシンプルにGMT機能を使用するときにも、すっきりとしたデザインで視認性も高いという、非常にバランスの取れたモデルです。
同じ目的の機能を搭載していても、メーカーやモデルによってのこれだけの違いがありまた、今日ご紹介した時計の他にも様々な表示方法を採用した時計がたくさんあります。
written by 小山
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