GMTスタッフブログをご覧の皆様こんにちは。
本日もご覧いただきありがとうございます。
今回は多くの腕時計に搭載されている夜光についてご紹介します。
夜光塗料とは、その名の通り「夜に光る」塗料のことです。
暗い環境や夜間であっても簡単に時刻を確認することができるため、非常に便利な機能となっています。
そんな夜光ですが、歴史的に見ると以下の種類に分類されます。
【自発光】
・ラジウム
・トリチウム
【蓄光】
・ルミノバ
・クロマライト
今回は現在では使用されることがない、【自発光】の二種類について解説したいと思います。
【ラジウム】
ラジウムは、1960年代以前の時計に使われていた夜光塗料です。
自ら発光する便利な物質ですが、これは放射線エネルギーを放つためです。
ラジウムの放つ放射線が、風防を超えられない弱いアルファ線のため、使用による人体への影響は無いとされてきましたが、1967年に国際原子力機関IAEAが健康被害を理由に時計への使用を規制したため、現在の時計には一切使用されていません。
ラジウムを用いていた時計としては、やはりパネライのラジオミールが有名ではないでしょうか。
イタリア海軍の要請により夜間や特殊な環境下での利用を前提とした時計を開発したのが、パネライです。
ラジウムを使用したこの軍用時計は塗料の名前から、「ラジオミール」と命名されました。
現在のモデルにはもちろんラジウムは用いられてはいませんが、夜光がモデルの象徴となっていることは間違いありません。
【トリチウム】
トリチウムは1960年代以降のモデルを中心に用いられ、1990年代後期頃まで幅広く使用されていた塗料です。
現在では機能性と安全性に優れた夜光塗料のルミノバが開発されたため、現行品のモデルではほとんど使われなくなっています。
トリチウムもラジウムと同様に放射線のエネルギーをもとに自発光する物質です。
ラジウムと同様に放射線を放つトリチウムがなぜ使用されたかというと、放射エネルギーが弱く、放射性物質の危険性が減少する半減期も約10年と短かったためです。
実際にトリチウムが放つベータ線は紙一枚で防げる程度であったため危険性の少なさから広く普及しました。
実際にトリチウムはさまざまなメーカーで採用されましたが、特にROLEXでは多くのモデルに搭載されていました。
ROLEXではトリチウムの安全性を証明するために文字盤にSWISS-T<25と記載しています。
これは風防の外側で計測した放射能量が、25マイクロキュリー以下であることを意味したもので、安全性の証明となっています。
年代によって焼けと呼ばれる変色・夜光の光り方に違いがあるのは、蛍光塗料の材料の違いによるものだと思われます。
90年代のトリチウムはブラックライトを当てると全体に青っぽく光り中に粒子が確認できますが、ブラックライトを消すと発光しません。
また画像のデイトナようにインデックスに定着しクリーム色に変化する個体も存在しています。
このように色変わりや世代ごとの表情を楽しめるのも、この年代のトリチウムの特徴といえます。
いかがでしたでしょうか。
今回は自発光の夜光塗料についてご紹介いたしました。
現在のモデルにはラジウムを使用した時計は存在していませんが、トリチウムは並行市場で手に入れることが可能です。
先ほどご紹介したような色の変化を楽しんでみたいという方は、ぜひいかがでしょうか。
▼本日ご紹介した商品はこちら
OFFICINE PANERAI オフィチーネ パネライ ラジオミール ベース ロゴ 45mm PAM00753
ROLEX ロレックス デイトナ 16523 ホワイト オールトリチウム
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それでは、素敵な時計ライフをお過ごしください。