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本日はダイバーズやGMT機能で回転ベゼルを搭載しているモデルでは以前は主流でしたが昨今ではあまり採用されなくなったアルミベゼルのお話しです。
現在の主流はセラミックですが、そもそもセラミック自体が腕時計の素材として採用されたのは今年で発売20周年を迎えるシャネルの「J12」でした。
このケースからブレスまでほとんどの外装をセラミックで作られた時計は、20年経った今でも定番の人気商品です。
只、当時はこのセラミックを加工できる所が限られていて(一説によると日本のとある工場だけだったそうです)、まだ現在のように色んなブランドがセラミックを採用できるわけではありませんでした。
今では加工技術だけではなく、強度と発色の両立が問題といわれていた事もクリアできた事でカラーバリエーションの自由度も高くなり、多くのブランドで採用されています。。
ロレックスでは2005年にGMTマスターⅡのイエローゴールドモデル「Ref 116718LN」で初のセラミックモデルを発表して以来、2010年のサブマリーナデイト「Ref 116610LN」発表などを経て、今ではアルミベゼル採用のモデルはラインナップしていません。
アルミベゼルとセラミックベゼルの違いはその質感もありますが、最大の違いは耐久性になります。
アルミは表面がどうしても傷つきやすく、スリキズ等目立った個体が多いです。一方、セラミックは強度があるので傷には強いです(ただ強い衝撃を与えると割れてしまう事もあります)。
耐久性という事では、塗装のアルミと素材自体に着色しているセラミックとでは退色の有無が違います。アルミの場合紫外線に弱いといわれ経年に伴い色が薄くなりますが、セラミックは変色しません。しかしこの経年劣化を楽しめる事がアルミベゼルの良いところでもあります。
という訳で結構退色しているこの一本!こちらは1970年頃のシリアルです。
ロレックス GMTマスター 1675 ブルー/レッド
https://www.gmt-j.com/item/3717008203827
いい味出しています!
同じくGMTマスター。こちらは保証書日付2004年です!
ロレックス GMTマスター II 16710 ブルー/レッド F番
https://www.gmt-j.com/item/3717008001461
こちらは先ほどの個体と比べるとまだまだですが、退色が進んでいます。
特に赤い部分が進んでいます。
また、キズも味です!
次は現行モデルより
チューダー ヘリテージブラックベイ ブロンズ 79250BA
https://www.gmt-j.com/item/2717007933894
このモデルに関しては新品なのですが、グラデーションのグレーのダイヤルといい、もともと黒だったベゼルが退色したような感じを狙っているのかと思われます。
タグ・ホイヤー F1 43mm クォーツ ブルー WAZ1010.BA0842
https://www.gmt-j.com/item/2717002227400
タグ・ホイヤーもまだアルミベゼルのモデルをラインナップしています。ブルーの様な明るい色だとメタリックな感じが際立ち、アルミならではの雰囲気が出ています。
すっかりセラミックにその座を奪われたアルミベゼルですが、その独特の風合いを持つ素材を採用するモデルが今後も減っていくと思うと寂しいものです。