店舗スタッフの瀬下です。
早速ですが、皆様は時計のデザイナーといえば誰を思い浮かべるでしょうか。
おそらく多くの方はジェラルド・ジェンタを思い浮かべるのではないでしょうか。
ノーチラスをはじめロイヤルオークなど有名な時計を数多く手がけ、
彼の功績は誰もが知るところかと思います。
しかし、今回はその影で数々の素晴らしいデザインを世に排出し、
輝かしい実績を残したデザイナーをご紹介します。
彼の名はヨルグ・イゼック。
ロレックスのデザイン部門で勤めた後自身のデザイン会社
『Hysek Styling』を立ち上げ、カルティエ、ブシュロン、ティファニー、
ブレゲ、セイコー等の名だたる名門から依頼を受けてデザインをしたそうです。
ブレゲ マリーンやタグホイヤー キリウム等も彼のデザインに依るものです。
現在では独自のブランドを持ち個性豊かな時計の数々を手掛けておりますが、
彼が携わった時計の中でも一番有名かつ魅力的な時計として、
ヴァシュロン・コンスタンタンのオーヴァーシーズが挙げられるのではないでしょうか。
2016年にモデルチェンジが発表され、今後のデリバリーが期待されるところですが、
新作のご案内は今後の入荷次第ということで、今回はそんな名匠が作り上げた
オーヴァーシーズの血脈についてお話したいと思います。
話は遡ること、1970年代。
クォーツショックによる大打撃を受けスイスの時計業界が下火になっていた頃。
オーデマ ピゲのロイヤルオーク、パテックフィリップのノーチラスが発表された後、
1977年ヴァシュロン・コンスタンタンが創業222周年を迎えたこの年に
ヨルグ・イゼックをデザイナーに迎え、ジャガー・ルクルトのCal,920をベースとする
ムーブメントを採用した『222』を発表。
SS/500本、SS×18KYG/120本、18KYG/100本のみの少数生産となり、
はれてオーヴァーシーズの元となる時計が発表されました。
そして、その血脈は幾つかのモデルによって引き継がれ、
ついに96年オーヴァーシーズの第1世代となるモデルが登場するのです。
ソリッドバックルに帆船のモチーフを刻み込み、ベゼルとバックルには
ヴァシュロン・コンスタンタンのシンボルであるマルタ十字をモチーフにした
デザインが施され、スポーツラグジュアリーウォッチらしくエレガントかつ細部に
こだわったモデルが誕生しました。
そして、それらのデザインは2004年に発表された第2世代のオーヴァーシーズにも
受け継がれ、新たにブレスレットにもマルタ半十字のモチーフが施される事により、
より一層個性豊かなデザインへと進化し、コレクションを象徴するデザインの
一つになっていったのです。
またオーヴァーシーズの魅力としてスポーツラグジュアリーウォッチながら、
150m防水という高い防水性と25,000 A/mまで耐えられる高い耐磁性を実現する
実用的な一面も。
さらに、様々なモデルバリエーションがある事もオーヴァーシーズの魅力ではないでしょうか。
そして、今年また新たなステージへと向かうオーヴァーシーズですが、
当店ではまだまだモデルチェンジ前のモデルを新品・中古ともにご用意しております。
オーヴァーシーズ デュアルタイム 47450/B01A-9226
オーヴァーシーズ クロノグラフ ブルー 49150/B01A-9745
皆様も隠れた名匠のデザインを楽しんでみてはいかがでしょうか!
是非皆様のご来店をお待ちしております。