【グランドセイコー特集】第2回目:2つの白樺【SLGH005】【SLGA009】

2022年09月12日

本日も当ブログをご覧くださいましてありがとうございます。

今回はグランドセイコーフェアからこちらの2本を紹介いたします。

グランドセイコー エボリューション9コレクション SLGH005 白樺

グランドセイコー エボリューション9コレクション SLGA009 白樺

2020年に誕生した新たなコレクションとなる「エボリューション9コレクション」。
「審美性」「視認性」「装着性」の進化をテーマにセイコースタイルを発展させた新たなデザイン文法となっており、9つのデザイン要素が定義されています。

・セイコースタイルから継承したルール
「フラットダイヤル」
「接線サイドライン」

・セイコースタイルから進化したルール
「深い溝を入れた多面的なダイヤカットインデックス」
「他の2倍以上の幅を持つ12時インデックス」
「多面カットを施した長い分針と明確に違う幅広の時針」
「筋目を主体に鏡面と連ねた多面ケース」

・新たに加わったルール
「低重心なケース」
「ケース径の1/2以上の幅を持つブレスレット」
「しっかりした厚さをもたせたブレスレット」

2021年に誕生した「SLGH005」と、2022年に誕生した「SLGA009」は、同じコレクションに属する同じ「白樺」文字盤のモデルとなっているため、非常によく似た外観になっています。

大きな違いは搭載されたムーブメントで、「SLGH005」は機械式の「Cal.9SA5」、「SLGA009」はスプリングドライブの「Cal.9RA2」です。

スプリングドライブはセイコーにしか製作できない独自の駆動方式であり、そのうえ「Cal.9RA2」は約120時間のパワーリザーブを備えた上級のムーブメントとなっています。

そのため「SLGA009」をお勧めしたくなるところですが、「SLGH005」に搭載されている「Cal.9SA5」も、実は凄いムーブメントなのです。

「Cal.9SA5」に備わっている「デュアルインパルス脱進機」は、今までの脱進機とは一線を画す「3本のツメでガンギ車を制御する」構造になっています。

これにより、2本のツメでガンギ車を制御する一般的な機械式ムーブメントに比べ、安定したトルクの供給と長寿命化が可能となり、ガンギ車の負荷を軽減しながら毎秒10振動の高速でアンクルを動作させることに成功しているのです。

(画像:セイコー公式サイトより)

機械式ムーブメントに興味のない方にとってはわかりずらい地味な機構ではありますが、こちらもセイコー独自の革新的なムーブメントとなっています。

ということで、スプリングドライブならではのスイープ運針や高精度に魅力を感じる方には「SLGA009」を、機械式時計マニアの方には「SLGH005」をお勧めします。

どちらを選んでも、美しい「白樺」文字盤と、優れた独自機構を楽しめることでしょう。

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