はじめまして。このたび縁あってGMTで勤務することとなりました井原と申します。
今回のブログを担当させて頂くにあたり軽く自己紹介をさせて頂きます。
以前、ロレックスやオメガのヴィンテージウォッチの販売、修理を専門とする会社で勤務。
退職後、某有名ブランド時計メーカーの倉庫内での勤務。
併せて8年間、培った知識や経験を活かし、現在日々奮闘しながらも回りの方々に助けられ頑張って働いています。
今回ブログの内容としまして題名の通り3部に渡り、
「故きを温ねて新しきを知らば以て師と為すべし」をテーマに書いていこうと思います。
ですが、そんなに固い内容ではないので「古い時計からの考察、新しい時計への進化」と思って頂ければ幸いです。
時計に詳しい方、最近時計の魅力に惹き付けられてきた方など楽しんで御読み頂ければと思います。
以前より、私自身ロレックスやオメガなどのヴィンテージウォッチを取り扱ってきて最近思うのは「状態のいいものが本当に少なくなってきている」のを日々実感します。
ヴィンテージと言われる年代を考えれば当然と言えば当然、世に生まれてから半世紀近くも経てば綺麗な物から無くなっていく、当然生産されていくわけではないですからね。
しかし数が少ない中、人気が衰えないのは年代物が放つ特有の優しい雰囲気、プラスティック製のドーム風防、トリチウム夜光の焼け具合ではないでしょうか?
そんなヴィンテージの魅力を凝縮させた1本がこちら
ロレックス シードウェラーref.1665
金額¥998,000 (当社オーバーホール・仕上げ済)
ロレックスでは唯一、飽和潜水を可能にした当時の防水性能610メートルを実現したモデルです。
販売当時あまりにも特殊すぎるためか販売数、生産数が少なく、コンディションがいいものをあまり見なくなった個体です。
特に見ていただきたいのがベゼル、ダイヤル、針が今となっては希少なトリチウム。
焼け具合もかなり良く、ドーム風防がヴィンテージ感を引き立てています。
ムーブメントはロレックスの中でも精度、耐久性に優れた「キャリバー1570カレンダー付き」ロービートムーブメントの代表格と言ってもいいくらいロレックス黄金期を支えた名機です。
当時のムーブメントには日付を早送りするクイックチェンジ機能が付いていないのも特徴です。
ケースコンディションも当時のものにしては申し分ないほど良好です。
ベゼルは当時のサブマリーナ、GMTマスター同様、両回転ベゼルとなっています。
この辺が古い時計らしさを醸し出しているような気がします。
いかがでしょうか?今まで見てきたシードウェラーの中でもかなり状態がいいです。
今後、これほどのコンディションを維持した個体は出てこないかもしれません。
自信を持っておすすめできる1本です。
次回、シードウェラーの更なる深海への挑戦をテーマに書いていこうと思います。
よろしくお願いします。