GMTブログをご覧の皆様こんにちは
店舗スタッフの上原です。
暑い日が続きますが皆様いかがお過ごしでしょうか？
お盆が過ぎてもまだ夏日が続くという予報ですので、
くれぐれもお体にはお気を付けくださいませ。
本日ご紹介するのはパテック・フィリップの今や廃盤となってしまった
懐かしい名品、5026G-001です。
【PATEK PHILIPPE パテック・フィリップ カラトラバ 5026G】
https://www.gmt-j.com/item/3717005442663
ホワイトゴールドのケースに漆黒のダイアル、芸術的な曲線美を描くブレゲ針とアップライトのインデックス、4-5時位置に配されたスモールセコンドと、パテック・フィリップらしい高次元でバランスの取れた大変にエレガントな1本です。
使用されているムーヴメントはcal.240 PS。
偏心マイクロローターを使用しており、このローターが埋め込まれた超薄型ムーヴメントのお陰でケース本体の厚みは7.5mmと薄いながらも自動巻きという成し得難いことを達成しています。
このムーヴメントはパテック・フィリップの歴史と切って離せないムーヴメントです。
クオーツショックの起きた1970年代に、パテック・フィリップは他のスイス製高級時計メーカーもそうであったように、安価なクオーツを主軸としたブランド達に対抗するためそれまでにない新しい高級機械式時計を作る必要に迫られました。
それまでとは一線を画すようなエレガントな時計を作るため、機関ムーヴメントから再考を計り、その後の歴史に名だたるムーヴメントをいくつか製造しました。
そのうちの1つが、今回ご紹介させて頂きます5026G-001にも使われるcal.240PSの前身となるcal.240でした。
薄く着け心地の良い時計を作るために、偏心マイクロローターを取り入れ、ムーヴメントの中にローターが組み込まれ、全体の大きさを小さくまとめあげました。
ローターが小さくなったことによるトルク不足を解消するために、ローターを22kゴールドにして重さを増しました。
パテック・フィリップは昔ながらの機械式腕時計の伝統を死守しながら、さらなる改良を重ねることで、安価なクオーツに頼らない新しいエレガントな機械式腕時計の進む道を示したのです。
1991年にはcal.240PSが生み出され、90年代を代表する5000番台のシリーズに搭載されました。
4~5時位置のスモールセコンドはそれまでのパテック・フィリップのシンプルな時計とは趣の異なる、個性的な顔立ちを生み出しました。
このムーヴメントはさらなる改良を重ねながら、現行のパテック・フィリップの後継機種6000番台に引き継がれております。
5026G-001は今ではもう生産されていない個体ですが、現行にはない美しいバランスを誇っています。
今回こちらの個体は1997年の製造です。
付属としてはアーカイヴと修理明細書のみですが、年々市場に流通する数も減っている現在、非常に希少な価値ある1本と言って良いでしょう。
ぜひこの機会に、パテック・フィリップの歴史に思いを馳せながらこの美しい時計のご購入をご検討下さいませ。
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written by GMT
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