驚異の振動数 ゼニス デファイ エル・プリメロ 21

2020年08月30日

本日も当ブログをご覧いただきまして誠にありがとうございます。
8月も終わりではございますが、相変わらず暑い毎日が続いておりますので、
皆様お身体にはお気を付けくださいませ。

今回はこちらの時計を紹介いたします。

ZENITH ゼニス デファイ エル・プリメロ 21 95.9002.9004/78.R590

https://www.gmt-j.com/item/2717007979175

ゼニス エルプリメロは1969年に世界初の自動巻クロノグラフムーブメントの一つとして誕生しました。

世界初ということのみならず、毎時36000振動のハイビートムーブメントであり、
0.1秒が計測可能なクロノグラフという非常に優れた逸品でした。

そして2017年に誕生したエルプリメロ21のクロノグラフはなんと毎時360,000振動!
0.01秒が計測可能という驚異のクロノグラフであり、センター針が1秒で1回転する様は圧巻です。

通常ほとんどのクロノグラフは、時計として動作している箇所に
クロノグラフ機構をクラッチで繋ぐことで、クロノグラフを動作させています。

ところが、このエルプリメロ21は時計部分とクロノグラフ部分で、それぞれ別の香箱や脱進機を持っており、
これにより時計部分は毎時36,000振動でクロノグラフ部分は毎時360,000振動という特殊な機構を実現させているのです。

ムーブメントの振動数を増やしますと、それだけパーツの噛み合わせが多くなり寿命が短くなってしまいますが、
エルプリメロ21はこのように時計部分とクロノグラフ部分の動作を分けることで、
時計部分の耐久性を担保しつつ超高振動なクロノグラフを実現せしめたのです。

この設計により、一般的な機械式クロノグラフに起こりがちな、
クロノグラフ機能を使用した際の駆動時間の減少や精度の低下も改善し、腕時計としての信頼性も向上しました。

このように特殊な構造のため、エルプリメロ21には時計部分とクロノグラフ部分のパワーリザーブが別々に存在しております。

文字盤上に配置されているパワーリザーブはクロノグラフのパワーリザーブとなっており、
このメーターが残っていても時計部分が止まってしまっていることがございますので、その点はご注意下さい。

一つの時計に二つのムーブメントを搭載するかのようなこの機構は、ゼニスの技術力の高さが為せる技と言えるでしょう。

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