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ブレゲの代表モデルと言えば、クラシック。
「ギョーシェ彫り」「コインエッジ装飾」「ブレゲ針」「ブレゲ数字」など、語れる要素が多く近代の多くの時計に用いられています。
本日は、ブレゲのクラシックよりエナメル文字盤を搭載した1本をご紹介いたします。
BREGUET ブレゲ クラシック 5177BB/2Y/9V6
「時計の進歩を200年早めた」と言われる時計職人アブラアン・ルイ・ブレゲが生み出したデザインを、シンプルな3針時計として表現しています。
最大の特徴は、グランフーエナメルが見せる陶器のようなツヤのある美しい文字盤です。
エナメルは琺瑯(ほうろう)とも呼ばれ、ガラス質の塗料のことです。
金属板の表面にエナメルの粉末を載せ、約800度近くの熱で焼成していくことで、美しいツヤが生まれます。
粉末を載せる下地の塗り上げや、高温での焼成もそれぞれ1度ではなく何度も繰り返し行っています。
とても繊細で高い技術力を必要とし、経験がものを言う作業です。
製造の難しさや完成までに手間がかかることなどを理由に、エナメル文字盤の時計はほとんど見られません。
こちらの時計について、グランフーエナメル文字盤のグランフーとは「大きな炎」を意味しています。
通常は約800度で焼き上げると説明しましたが、更に高温である約1000度で焼き上げられています。
エナメルには傷つきにくく、変色しにくいという特性があります。
最大の特徴である陶器のようなツヤ感は、手にした方のみが実感できる特別な存在感があります。
「ブレゲのクラシック」と聞くと、ギョーシェ彫りのシルバーダイヤル×ローマインデックス×ブルースチールのブレゲ針と言った、王道の組み合わせを思い浮かべる方が多いと思います。
BREGUET ブレゲ クラシック 5157BB/11/9V6
ブレゲの意匠が詰まった文句なしのドレスウォッチですが、全体的にクラシカルな印象があり、着用シーンや合わせる服装などに気を遣うモデルかと思います。
本日紹介しているこちらのモデルは、ローマインデックスと比較してややカジュアルな印象になるアラビア数字を用いています。
針にはロジウム加工がされています。
ロジウムとは、耐食性や硬度に特徴がある金属です。
ロジウムのメッキ液で薄い膜を張り、電気を流すことによって針の表面にロジウムがコーティングされます。
ロジウムによるコーティングは、シルバーやホワイトゴールドのジュエリーにも施されています。
シルバーに対しては、空気に触れないことによる変色を防ぐ効果や、より明るく輝かせる効果があります。
ホワイトゴールドに対しては、より硬度を上げることを主な目的としています。
話を戻しますが、ロジウム加工されていることで針はツヤ感を増した印象で、視認性も良くエナメルブルーのダイヤルとの相性も抜群です。
ブルーダイヤルではありますが、ブルーのトーンは抑えられており、どちらかと言えばネイビーに近いような印象です。
「ドレスウォッチ」という括りの中で言えばカジュアルなダイヤルカラーにはなりますが、そう感じさせないのはベースとなるブレゲが誇るデザインの数々があってこそではないでしょうか。
コインエッジのケースにはラグのみが取り付けられており、原始的でシャープなデザインとなっています。
ブレゲらしいアンティークモデルのような味わいを楽しむことができます。
ケースサイズは約38mmとドレスウォッチとしては存在感のあるサイズ感ですが、ここ数年でドレスウォッチのケースサイズも大きくなってきており、また全体のデザインがすっきりとしているため、数字ほどのインパクトもなくスリムに着用いただけます。
遠目で判別することは難しいですが、ミニッツマーカーにはダイヤモンド、星、百合をモチーフにしたデザインが配置されています。
あくまでもさりげないデザインとなっており、上品さを保ちつつ遊び心を感じさせます。
偽造防止のシークレットサインも入っており、細部にまでこだわりぬいたブレゲの技術力をご堪能いただけます。
はっきりと写るように強めに光を当てて撮影を行いましたが、エナメル加工特有のごくわずかな表面の凹凸が見受けられます。
6時位置のシークレットサインも含めて、実物はより自然な仕上がりとなっています。
いかがでしたでしょうか。
積み重ねてきた技術力と唯一無二の陶器のようなツヤ感を、ぜひお手元でお楽しみください。
▼本日ご紹介した商品はこちら
BREGUET ブレゲ クラシック 5177BB/2Y/9V6
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それでは、素敵な時計ライフをお過ごしください。