VINTAGE LIFE

2013年11月28日

お久しぶりです近藤です。
先日ですが、『VINTAGE LIFE』という雑誌の広告イメージ用に商品撮影がありました。

雑誌の内容ですが、車、バイク、洋服、時計、カメラ、楽器、その他いろいろな年代物のアイテムを紹介するコンセプトですので、GMTからは、先日入荷したヴィンテージパテック2点を被写体として撮影依頼いたしました。そしてマップカメラデザインクリエイトチームの協力の下に出来上がった作品がこちらです。

それでは被写体になった時計2点に関して説明させて頂きます.
先ず一点目、(画像上)PATEK PHILIPPE Ref.2526 カラトラバ トロピカル です。
ヴィンテージのパテックと致しましては王道中の王道モデルです。
日差しの強い地域での使用でも劣化変色しない為に作成されとされる陶製文字盤が他では味わえない雰囲気を醸し出しています。インデックスの脚を固定する為に文字盤に穴が開いているのですが、その穴の周りが少し窪んでいる特徴をエクボと表現します。このエクボダイヤルですが、Ref2526が生産開始された1953年から1955年のごく初期のものにのみ見られる特徴です。
更にこの個体ですが、通称ホタテブレスと言われるブレスレットが装着されている個体です。ホタテブレスですが、おそらくホタテの貝柱をほぐした時の質感に似ていることが名前の由来だと思います。トロピカルというだけで希少なのですが、エクボダイヤル、ホタテブレスのディテールはコレクション的観点から言ってポイントが高いと言えます。
内部のムーブメントに関しては、PATEK PHILIPPEの自動巻きムーブメント第一号でありながら PATEK史上最高傑作と言われているCal.12-600を搭載。内部ムーヴも圧巻、分厚い18Kローターにギョシェ彫りが施されていいます。それぞれのディテールが現在では製造困難と思われる手の込んだものです。Ref.2526は、1953年から1960年にかけて2750個生産されたとのことです。

PATEK  PHILIPPE

写真にあるトロピカルが収まっている箱ですが、こちらも当時のもので内側にPATEK PHILIPPE GENEVAと記載があります、この箱1つとっても当時のものなので雰囲気が物凄いです。

2点目 (写真下)は、PATEK PHILIPPE Ref.3700/1A オリジナルノーチラス ジャンボサイズです。1972年発表のオーデマ・ピゲ ロイヤルオークに遅れること4年、1976年にパテック・フィリップがロイヤルオークに対抗し、同一のデザイナー(ジェラルド・ジェンタ)を起用し造り上げたパテック初のスティール製スポーツウォッチです。ムーブメントは現行のノーチラスと異なりジャガールクルト製のエボーシュを採用していました。ディテールに関しましては、こちらの復刻品にあたる2006年発表のRef.5711/1Aに非常に近いですが、良く見比べると相違点があります。秒針なしでスティールバックの2ピース構造ケースは現行と比較すると非常に薄手で、文字盤のカラーリングなども微妙に異なっています。

上記の2点ですが、残念ながらこれからスイス本国へのメンテナンスの旅へ出掛けることになります。メンテナンス完了迄1年以上かかるでしょうか?それ迄、暫しのお別れです。

VINTAGEとはどういう意味でしょう、辞書で調べますと、
年代物の~。 その年式・型。「―カー」「―カメラ」 とあります。

私事ですが、何故か持ち物にヴィンテージ物が多いです。意識して収集している訳ではないのですが結果としてそうなってしまいました。ここからは個人的に所有するヴィンテージ物と、そのうんちくと購入した背景を交えて、数点ご紹介してみたいと思います。

1. Innocenti Lambretta TV200 (GT200) 1965年製

Innocenti  Lambretta TV200 (GT200) 1965年製

英国でオリジナルモッズムーブメントが最盛期を迎えた1965年に発表されたモデルです。
生産国イタリアでは最大排気量175ccまでのラインナップだったのですが、モータースポーツの盛んなイギリスでの需要の高まりから輸出向けに200ccモデルの生産に至りました。総生産数1万台強の希少車種。イノチェンティ社は、この後1972年には同スクーターの生産を全面的に終了し、ミニクパーのライセンス生産等を開始、時代はスクーターから自動車のへ移り変わっていきますが、ランブレッタスクーターはスペインやインドでライセンス生産され、この後も世界中を走り続けることになります。
2ストローク、混合給油、ハンドルチェンジシフトという現代の事情には全くフィットしない乗り物ですが、扱い難さも含めて情が出てしまい、かれこれ10年程の付き合いになります。

2. Rickenbacker Ref.4005 Maple grow 1975年製

Rickenbacker Ref.4005 Maple grow 1975年製

リッケンバッカーのベースでは珍しいホローボディ、1960年代から70年代かけて生産されたが、生産本数も希少で殆ど楽器店の店頭にならんでいることを見たことが有りません。イギリスのロックバンドSTONE ROSESベーシスト “マニ” に憧れて衝動買いしました。The Whoのジョン・エントウィッスルも使用していました。

3. Fender Jazz Bass 1972年製

Fender  Jazz Bass  1972年製

20代前半に御茶ノ水の楽器街を訪れて一目惚れしました。 当時は既に60年代製のフェンダーは高額でしたが、70年代の物はまだ手が届く価格帯でした。生まれ年が同じことと、希少カラーのオーシャンターコイズだった為、お金もないのにローンを組んで購入したのを覚えています。今はギターばかり弾いていますが当時はバンドでベース担当でした。一緒にプレイしていた彼は現在、プロのスタジオミユージシャンに成ったようです。

4. Jimi Hendrix “ ELECTRIC LADYLAND ” UK ORIGINAL VINAL 1968年製

	Jimi Hendrix  “ ELECTRIC LADYLAND ”  UK ORIGINAL VINAL 1968年製

20代の頃に仲の良い友人が 『CDはリマスターしてあるから当時の音じゃない!本物を聞きたいなら当時のオリジナル盤を聞け!』と力説するのに影響を受けて西新宿の中古レコード屋にて購入しました。
当時UK盤はこのジャケットで発売され、アルバムのアートワークがショッキング過ぎた為にジャケット差し替えとなった問題作。ヘンドリックス本人もアートワークが気に入っていなかったとのことですが、個人的には差し替えられたジミヘンのアへ顔の方が発売禁止だと思いますwww。

↓これが差し替え後のジャケットです、、、

ジミ・ヘンドリクスですが、この翌年の1969年には伝説のライブ、ウッドストックフェスティバルでトリを務めますが1970年9月18日に他界してしまいます。先日も彼の残した音源が新譜として発表され話題を集めていました。

5. Levis 501 BIG “E” 1960年代製

Levis  501  BIG “E” 1960年代製

私が20代の頃の渋カジ、アメカジブームによるヴィンテージジーンズ熱は凄まじいものがありました。一時は縦落ちしていない現行品や出来の悪いレプリカなどが体質的に受け入れられなくなり、履くジーンズに困る有様でした。こちらは何本も履き潰して最後に手元に残った一本です。購入経緯は、1998年頃にイギリスに友人を訪ね旅行した際にロンドンのポートベローマーケットにて旅先で気が大きくなっていた為に衝動買いしたと記憶しています。耳(セルビッチ)の当たりいわゆるサイドシームがくっきり浮き出ているのが評価出来ます。状態はまあまあ良いのですが、生地が劣化しているのではないかという感覚があり、今ではなかなか履く機会がありません。

6. Leica M4 1967年製

	Leica M4 1967年製

カメラの薀蓄は、弊社社内に多くの上手の方がいると思いますので、素人の私はここでのコメントは控えさせて頂きます。カメラを取り扱っている会社に縁あって入社したのだから一つ買ってみるかといった感覚で購入しました。

7. Rolex Submariner Ref.5513 1974年

Rolex  Submariner  Ref.5513 1974年

来日して話題をさらったビートルズのポールマッカートニーが1973年当時に主題歌を務めた007ムービー『死ぬのは奴らだ』で、ロジャームーアが扮するジェームズボンドが腕に付けていたモデルです。所謂ボンドモデルと言えばショーンコネリー時代のボンドモデルであるRef.6538が有名で非常に高額で取引されていますが、こちらのRef.5513は生産数が多い為、市場価格は比較的お手頃なお値段で推移しています。
同モデルにはCOMEXとのWネームやイギリス海軍仕様のミリタリーモデルも存在しますが、スペシャルモデルではなく当時の日用品といった雰囲気が個人的に気に入っています。上記のLEVISの501BIGEにあわせると最高に良い雰囲気です。

最後に成りますが、物にはそれぞれに造られた時代のバックストーリーが有り、その物自体の魅力をより一層 価値のある物に変化させる気がします。

12/18発売のVINTAGE LIFEにて弊社掲載ページをご覧いただけますよう、
宜しくお願い致します。

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