30代の昇進祝いに選ぶべき腕時計|現役販売員が本気で狙う腕時計 2選

2025年12月20日

肩書きが変わる。

それは単に名称が変わるだけでなく、背負う責任の重さが変わり、見える景色が一変することを意味します。

実は、今回この記事を担当しております私自身も、つい先日、新たな役割を拝命いたしました。
昇進の辞令を受けた瞬間の高揚感はもちろんありましたが、それ以上に、今、正直なところ「身の引き締まる思い」を日々噛み締めております。

JAEGER LECOULTRE ジャガー・ルクルト ポラリス クロノグラフ Q9028651

30代、組織の中核を担うリーダーとしてのプレッシャー。
そんな時、ふとこれまでの自分を振り返り、そしてこれからの自分を鼓舞してくれるような「何か」を求めたくなるのは、私だけではないはずです。
それは決して他人への誇示ではなく、新しいステージに立つ自分自身との約束のようなものだからです。

本日は、そんな人生の節目にこそ手に取っていただきたい、特別な腕時計を2本ご紹介させていただきます。
最初の一本は、まさに今、私が自身の昇進祝いとして真剣に購入を検討しているモデルでもあります。


◆JAEGER LECOULTRE ジャガー・ルクルト ポラリス クロノグラフ Q9028651

JAEGER LECOULTRE ジャガー・ルクルト ポラリス クロノグラフ Q9028651

まず1本目は、1968年の名作「メモボックス・ポラリス」を現代的に再解釈したモデルです。
2018年にコレクションとして復活し、2023年の大幅な刷新を経て、デザインの完成度が飛躍的に高まりました。

今回私が選んだのは、2025年の新作として発表されたばかりの「オーシャングレー」文字盤です。
最大の特徴は、職人の手作業によって35層ものラッカーを塗り重ねることで実現した、吸い込まれるような奥行きと透明感。
そこに、鮮烈なオレンジの差し色が加わることで、絶妙なコントラストが生まれています。

JAEGER LECOULTRE ジャガー・ルクルト ポラリス クロノグラフ Q9028651

正直に申し上げますと、発表当初の第一印象は「ジャガー・ルクルトにしては、意外な配色だ」という驚きでした。
クロノグラフという機能も相まって、どこかモータースポーツの熱気を感じさせるアグレッシブな顔立ち。
これまでのポラリスコレクションの中でも、少し浮いてしまうのではないか……そんな懸念さえ抱いたのです。

しかし、発表から数ヶ月が経ち、店頭で実機と向き合うたびに、その印象は大きく変わりました。
ふとディスプレイの前を通るたび、無意識に足を止めて眺めてしまう。
それほどまでに、この時計は見る者を惹きつける強い引力を放っていたのです。

JAEGER LECOULTRE ジャガー・ルクルト ポラリス クロノグラフ Q9028651

今、私がこの時計にこれほど惹かれている理由。
それは、ブランドイメージとデザインの間に存在する「良い意味でのギャップ」にあると確信しています。

「時計界の技術屋」と称され、厳格で質実剛健なイメージを築き上げてきたジャガー・ルクルトが、あえてその殻を破り、都会的でスマートな色気を纏ったこのモデル。

伝統を重んじながらも、変化を恐れず新しいスタイルに挑戦するその姿。
それは、昇進によって新たな役割を担い、これまでの自分を超えていこうとする今の私自身の姿と、どこか重なって見えたのかもしれません。


◆PATEK PHILIPPEパテック・フィリップ カラトラバ  3520DG-001

PATEK PHILIPPEパテック・フィリップ カラトラバ 32mm 3520DG-001

続いてご紹介するのは、いつかは手にしたい憧れのブランド、パテック フィリップです。

「パテック」と聞くと、その圧倒的なステータスゆえに、「今の自分にはまだ早すぎるのではないか」「職場で着けるには気が引ける」と感じる方も少なくないでしょう。
正直に申し上げますと、時計店に身を置く私たちプロであっても、そのブランドの重みに背筋が伸びる思いがします。

しかし、今回ご紹介するこのモデルは、そんな皆さまにこそ手にとっていただきたい一本です。
その最大の理由は、雲上ブランドとしての品格を持ちながらも、パテック フィリップの中では比較的現実的な価格で手に入るという点が大きな魅力だからです。

加えて、デザインも極めてシンプルですので、「社内で嫌味を感じさせたくないが、良い時計を身に着けたい」という方に、まさにうってつけの選択肢と言えます。

PATEK PHILIPPEパテック・フィリップ カラトラバ 32mm 3520DG-001

1970年代に発表されたこのモデルは、有名な「96系」とは異なる、「もうひとつのカラトラバ」の源流です。
ベゼルには「クル・ド・パリ(パリの石畳)」と呼ばれる繊細な装飾が施され、ローマ数字のインデックスと直線的なラグが、クラシカルな気品を漂わせます。

本個体は付属品こそ欠品しておりますが、2025年にメーカーでのオーバーホールを完了している点が特筆すべきポイントです。
最高峰のメンテナンスを受けたばかりですので、ヴィンテージといえども安心して日常使いしていただけます。

PATEK PHILIPPEパテック・フィリップ カラトラバ 32mm 3520DG-001

裏蓋はシースルーではありませんが、内部にはフレデリック・ピゲの伝説的な極薄ムーブメント「Cal. 21」をベースとした「Cal. 177」が鼓動しています。
1925年の開発以来、クオーツショックをも乗り越え、半世紀以上にわたり愛され続けた名機です。

ブランドの威厳がありながらも、決して相手に圧を与えない絶妙な立ち位置。
幅広いシーンで活躍する「賢いパテック」として自信を持っておすすめできます。


いかがでしたでしょうか。

今回は、自らの殻を破る「ポラリス」と、静かな自信を宿す「カラトラバ」の2本をご紹介いたしました。

冒頭でお話しした通り、昇進とは「見える景色が変わること」。
私自身、新たな役割への挑戦に、日々確かな充実感と高揚感を噛み締めております。

これから皆さまが広げていく新しい景色。
その時を共に刻む最高の一本と、皆さまが出会えることを心より願っております。


▼今回紹介した時計はこちら
◆JAEGER LECOULTRE ジャガー・ルクルト ポラリス クロノグラフ Q9028651

◆PATEK PHILIPPEパテック・フィリップ カラトラバ 32mm 3520DG-001


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それでは、素敵な時計ライフをお過ごしください。

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