圧倒的な作りこみ【A.ランゲ&ゾーネ1815アップ／ダウン】

2024年7月
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GMTブログをご覧の皆様こんにちは。
本日ご紹介する時計はA.ランゲ&ゾーネから1815アップ／ダウンです。

「A. LANGE & SOHNE ランゲ&ゾーネ 1815 アップ/ダウン 234.032 ピンクゴールド」

「1815アップ/ダウン」という名前は、ドイツザクセンの時計産業の父、アドルフ・ランゲの生誕年と、A.ランゲ&ゾーネの象徴となっているパワーリザーブ表示AUF(アップ)/AB(ダウン)からきています。

パワーリザーブ表示とは、時計のゼンマイがどれほど巻き上げられているかが分かり、ゼンマイが完全にほどけるまでの時間を示す機構です。この機構は1879年にランゲが特許を取得しておりこうして認定されたパワーリザーブ表示AUF/ABが、「1815アップ／ダウン」の名で使用されています。

デザインに関してはクラシカルで王道ということに尽きます。

文字盤のバランスの良さがこの時計の特徴です。39㎜というのは現代的なサイズ感ですが、腕にフィットしやすいサイズに収まっており、とりわけ視認性抜群のダイヤルは正しく王道的なドレスウォッチとして位置付けられると思います。そして1815シリーズの特徴でもある「ブルースティール」の針。

これが本当にいいんです。実際に青焼きされ丹精込めて作られていることが伝わってくる気品溢れる色味とデザインの針に仕上がっています。見る角度によって色味を豊かに変えるところも所有満足度を高めてくれます。

もちろんムーブメントの装飾に関しても抜かりはありません。
と言うよりも、ランゲの顔は裏にこそあり！と言いたくなるほど、同価格帯のライバル達に差をつけているところだと思います。

キャリバーL501.2は洋銀製の3/4プレートで、このプレートの側面にもしっかりと研磨が施されています。歯車の仕上げは、サンバースト仕上げ。伝統的なブルースティールのビス留め式ゴールドシャトン、手作業で彫金を施したテンプ受け、スワンネック緩急針、チラネジテンプなど、今尚ドイツの伝統的要素が凝縮されています。そして何よりもテンプ受けのエングレービングは、いつ見ても本当に美しく、ついつい時計を裏返したくなってしまいます。

巻き上げる感触も心地よく、精密な歯車が動く感覚が伝わってきます。パワーリザーブも3日間と十分です。

ちなみにこちらのモデルは、ゼンマイが解けきるタイミングで秒針が“60”の位置に回帰する仕組みになっています。些細な事なのですがなんとなく気持ちがいいですよね。このあたりもオーナー様になってこそ体感して頂ける部分だと思います。ランゲに携わった先人達が生み出したさまざまな機構を応用し作られキャリバーL501.2こそが主役の時計ではないでしょうか。